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香港映画

香港映画についてのブログです。

藍宇 〜情熱の嵐〜

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藍宇 〜情熱の嵐〜

香港のデモが最大級に過激化している今の時期に見ると、政治的な視点でしか見れなかった。
まるでランユーって中国に殺されたとしか思えなかったし、ラストの車の風景は鉄格子のようだった。


経済発展のための高速が鉄格子。


そんなメタメッセージがあったらいいよね。



中国大陸の政治と結び付けて考えてしまう要素もあった。ランユーは本当にお金に媚びなかった。お金に媚びそうで媚びなかった。
中国の経済成長の理想がこの人だったけど、なぜかその犠牲になって死んだとかそんな意味込められていたら。実際、中国も理想的なイメージでない風な経済成長になってしまったと思う。




案の定、中国大陸では上映許可なし。ブエノスアイレスも不許可だったそう。君さえいればなどは許可下りてるらしい。覇王別姫は大陸だし、もちろんいいよね。
脚本の段階で検閲するらしい、最初から地下上映路線だったのかな?そんな映画もあるって書いてあった本に。



原作はネット小説
今でいうと「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」みたいな感じの小説?原題が「北京故事」って名前で普通っぽかった。北京のなんてないどこにでもある話みたいな意味?なわけないのにこんな原題と思った。
当時のことがネットに生々しく残っている。
https://linlinsz81.hatenablog.com/entry/2001/12/05/000000
ウィキペディア
http://blog.livedoor.jp/otome_kei/archives/26324035.html
https://ameblo.jp/tennshi-to-akuma/entry-10089056233.html
原作ではその後、結婚したとか書いてあった。ひどい。



もともとはネットの世俗小説。でも、映画でカンヌに出品できるレベルになった?カメラワークが神レベルだった。




銀魂、なつぞらに絶望して、香港デモの最中に見ている意味を考える。


トー作品との違い
最近はトー監督の映画しか見てない。トー監督は基本的に王道ラブストーリーなんか描かないし、描けない。取り合えず恋愛ものの体裁を整えたとか、なんちゃってみたいなのは作ってる。
と、分析している。じゃあ、どんな人間関係をいつも描いているのか?よくわからない。ドロドロした枠にはまらないよくわからない一瞬のきずな。




ウォン・カーウァイが北京の夏みたいな映画を撮るみたいな話があったけどって思い出した!
許可とかで、ダメだったのかな(ブエノスアイレスが長引いて流れたって)ちょっとは天安門(だそう)で撮影していたらしい。ブエノスアイレス(97)と並行して製作していた。
で、この映画「藍宇」が2001年、時系列で、あってる。


カーウァイ映画との比較
カメラワークが似ている。正面から普通に見たいのに見せないやり方。この映画で特徴的なのはあえて顔を映さないとかそういうのをいっぱいやってる。漫画的かな。写真でも多い。テレビドラマに慣れた人にはイライラかもしれない。



ブエノスアイレスとの違い
当然、比較されるような。時系列でそうなってる。具体性があるから違いはそこだろうなあ。時間の経過の大きさ。どっちもバッドエンド。




外に行きたい願望
香港の人がよく思うこと。ちょっとあったかも。日本人に変身すれば、日本人っぽいね。ってどういう意味なんだろう?アメリカへ行きたい。



このくらいの年代から大陸にみんな行った。今では香港の監督が人民解放軍をたたえる映画を作ってる。そんな時代になったのだな。


この映画は何を伝えたかったのか?香港の監督があえて、歴史的に難しい時代の北京を舞台にしている。そして、カンヌへ出品。当然、大陸では上映不可。批判的な視点もないとつまらない。




ラストってやっぱり中国のことを象徴していたのかな?
ハントンの走らせる車の窓から見える高速道の橋脚が鉄格子に見えた。ここもやっと解放された広大な外の景色を映すのかと思ったら違って終わる。



政治要素はたくさん
人民日報、労働者のスト、天安門、建設ラッシュ・・・ハントンの仕事には何やら政治が絡んでいる。とつぜんの不正か何かでの逮捕も、そんで死刑?さらに無罪放免(何かあった?)ハントンの取引先が東欧、ロシアだったり。






単純な娯楽系ネット小説にしてもなぜ六四とからませたり、あの時代を設定するのかな?
なぞだらけ。



参考(こっちはアメリカ!)
https://r-h-web.com/tom-at-the-farm/




この映画を知った野崎さんの本ではブエノスアイレスでは政治がらみで感想を述べているけど、こっちは恋愛のみしか触れてなかったな。どういうことだろうって思った。




野崎さんの本によると監督はカミングアウトしているそう。しかも自らのドキュメンタリー映画で。30代半ばかな?この映画は41-2歳ぐらいの頃のもと推定。
香港映画の関係でカミングアウトしている人って少ないと思う。私は誰も知らない。
そういう映画を作っているだけであって実生活とリンクすることまでは知らなかった。
世界的な有名人では2,3人しか知らない。もっといるのかな。
なんか起こるかもなフラグ
いくつかあったけど、どれも雑だったと思う。でも、そのフラグ描写に重きを置いてない気がした。単純に次のアクションへのフラグって思ってもらえればいいぐらい?
同じピンチは二度、三度あるとなぜか次は乗り越えられない
そんな感じ。ピンチを乗り越えた ⇒ またピンチ ⇒ 2度目はダメ。




暗号
暗号みたいな映画だと思った。これって実はこんな意味がある?会話はしりとりのようだった。そんなのばっかりでそれが本当に当たっているか自信がない。でも、いちいちネットで確かめるのもめんどう。それぐらいなんか今の自分の読み取り能力に自信がない。



伏線
よけいな伏線がほとんどないから回収しやすそうだった。会話もよけいなものがないし、繰り返されるネタ。話を広げ過ぎて風呂敷をたためないパターンじゃない。



会話
内容のネタの重複が多い。あえてそうしていると思った。ラストは意味がわからなくもないけど、伏線が入っているようだったし、改心とかも。



ラストの伏線
ラストへつながる伏線の直前の行動がなんかまったくそんな暗示がなくて、びっくりする。あとで後悔するパターンすぎるぐらいダメな感じ。そのあとにちょっとしたわざとらしいベタな伏線を入れる意味ってなんだろうなあ。
伏線ってもっときっちり仕込んでおくべきと思っていたけど、今までなかったけど、今後、必要だからって小道具のように出して、すぐ使ってしまうものってあるらしいのを学んだ。別の作品で。
※ラストの伏線は一週間以上持つ冷蔵庫の中身、今後の予定とか(何回か見て気づく)
変なのでは?みたいなセリフはずっとラストまで引っ張った。
いったい何が変だったんだろう?
女子が好きでないから変
日本人に見えるから変
いろいろ言ってた。
縁という言葉を使ったところが中国らしかった。こういう感じも一つの縁に変わりはない。でも飽きたら終わり。本当にそうは思ってなくて、そう思い込んでおきたかったぐらいかな?



エンドロールの歌
2回出てきた。この2回はランユーが歌ってる。3回目も実はあった。ラストのバットエンドの前。ハントンのモノローグ。何回も耳をすませば、あれって、2人で歌ってる?と思いました。やけに陽気に聞こえた。
意味深だった。こんな悲しい歌を自分で歌うって?それを最後に持ってくるのがすごい。



ラストが違っていたら
猟奇的な彼女みたいなラストだったら見返さなかっただろうなあ。ランユーはどんな表情をしてたっけと何回も見返してしまった。




人がラストにFFを望むのは
ずっと変わらない話を生まれた時から何百回も見ていて、それを無意識に望んでいるのかもしれない。作中のキャラに向かって多くの人がよく言うセリフ「幸せになってほしい」って言葉が嫌い。




最新情報を調べる

2001年ごろは上映は不許可だろうけど、今はどうでしょうか?
ツイッターで調べてみた。教科書で同性愛差別はよくないと教えたりが2017年の情報としてあった。
最近は規制が厳しくなってきているらしい。同性愛は禁止。他の同性愛以外の過激描写も禁止
らしいです。これは出版関係。
映画は検閲がある。


本がだめなら映画もだめでしょうね。
BL作家の人が懲役10年。




ブエノスアイレスで鄧小平が死んだってニュースが流れる場面があるらしい。
1997年2月19日。
天安門事件で武力行使を決定した人。


鄧小平死去 1997年2月。
香港返還 1997年7月。
じゃあ、ブエノスアイレスは返還前の話か。
1989年6月4日
午前4時って映画ではなっていて、
それを映画の中のテレビが伝えていた。
報道規制してるってよく言われている。
でも当時は普通にあったってニュースにしたのかな?



映画とかで扱っていいのか?
よい意味で取り上げたらOK出る?
2006年の映画はNGだったらし。2018年もだめ。
https://www.sankei.com/west/news/180705/wst1807050001-n1.html



韓国映画「タクシー運転手」
2017年の映画。天安門を想起させるからNG
http://article9.jp/wordpress/?p=12739


文字
最初に出て来る映画のタイトルだけ「蓝宇」は簡体字だった。
最後のスタッフロールはすべて繁体字。藍の字も上の字ではなかった。
歌のタイトルも繁体字だった。不思議だった。

※繁体字、簡体字、ここらへんもすごい気になるようになった。外部の人間が作ったをあくまで強調しているのかな??きちんと線を引いている?中の世界は100%本土だけど、外は違うんだよ?



歌ってる人は台湾生まれの人。CDのライセンスは香港となってた。
しかもこの歌「你怎麼捨得我難過」は1990年リリースだった。驚くべきことですね。
映画の中の時間軸とぴったり合ってる。映画のために作ったわけでない。繁体字なのは台湾だから。単純に。




細かい
というか映画の中のすべての細部にすごく注意を払ってる気がする。たとえば、なぜこのシーンの服の色が白なのかとか、そこにもちゃんと意味があるってこと。すべてではないだろうけど・・・



ネタバレ
この映画のことを知った本を見ている途中に読み返してネタバレを食らってしまった。でも、ぼーっと見ていたから冒頭のこともよくわからなかった。結末も本には書いてなかった。はじめてみる人に考慮していたのかな・・・



映画のラストを飾る文字は劇終なのに、「完」だった。
同時に見ている29歳はもちろん劇終だった。




いろんな家が出てきたけど、最終的に落ち着いたのが狭い家(アパート?)。
香港っぽいと思った。この映画で香港を探す必要はないけど・・・
2番目の家は日本の家のようだった。家の中は洋風だけど。周囲の家も同じタイプが多くてびっくりだった。昔の中国らしい家もあった。ハントンの実家。




この映画を見てウォン・カーウァイとかどうでもよくなってしまったかもなあ。2016年に花様年華を見返して、最近、録画を消したばかりだった。ウォン・カーウァイのいつだったかのインタビューも読んだりしてた。野崎さんも本で絶賛。ウォン監督は政治にしても誤魔化している気がして、向き合ってない。香港はイデオロギーとは距離を置いているから見やすいと野崎さんは語っている。香港自体がただ偶然、今、そこにいるだけの場所。みんなどこかから来て、しばらくいるだけ。ウォン・カーウァイだってそうだし。




スタンリークワン監督だってトー監督のようにずっと在香港で広東語でその後、活動はしてなさそうだし、そこを問い詰めてもどうしようもない展開でここまで来ている。
だれが悪いってわけじゃない、ほかのさまざまな要素をあって、複合的にどうにもならなかったと思ってる。



最初はこのありさまを知って、ショックだった、今は最後まで残ってしがみついてくれる人を探して何になるって思ってしまう。



9/15
建軍大業のことをまた調べていたら、毛沢東役でランユーの俳優さんって出てるって。驚きの情報を得た。この映画に出て、毛沢東、よく演じられるなあと思う。監督はアンドリューラウだし、最初はこっちにびっくりしていたけど・・・だからあまり今は?って大いに期待して調べない方がいい。すべてを破壊されてしまう。



9/16
編集担当の人がウォン・カーワイと組んでた人なんで、それっぽく見えていたのかな?
原作を読めばもっと政治的なことがわかるかなと思った。中古しかなかった。読むことにした。作者は中国本土在住の人なのかな?ネットで規制を受けなかったのかな?なぜにあの時代にした?など疑問もある。ネットで調べたらわかることだろうけど・・・




9/17
89年も98年も相当、昔に思えるけど、香港返還が97年の1年後。
昔の中国ってほどじゃないのになー
98年でよくありがちな企業のお金絡みの不正で死刑になるのか?なりそうだった。
89年は平成元年で。バブルが終わったころ?
私の中国映画のイメージはチェンカイコー、チャン・イーモウ?だったかな。それらで、素朴でなんとかって。固定観念がずっとあった。あまりそういうの興味を持てなかった。更新されてないのか・・・




1元は15円(2019)およそ15倍すればいい。
300万元って4500万円ぐらい。あってるよね。一軒家の売却額とか考えたら。
最初の方の1000元は15000円かな。





9/19
原作を読んでみた
冒頭からネットでしった続編だった。
日本語訳だとリアリティーが薄くなると思った。
あまり知らなかった現地の事情とかも知った。
ランユーってお金に媚びないねーと映画を見て思ったのは原作通りだった。
その理由は実家のことが絡んでいるみたい。具体的なエピソードも出ていた。国の政策も影響している。プレゼントをもらいたくない理由とかも関係する。映画ではなんとなくわかるレベルだった。お金に関する価値観。具体的なエピソードは語られない。


映画で採用してない細かいエピソードはいろいろあった。
連ドラにするとぜんぶ、採用するんだろうなあ。


映画で気になったところ
ずっと気になっていた藍は名字らしい。
天安門のことも原作にあった。問題の動乱って言葉もちゃんと使ってあった。
華流エンタメも流行っているのに中国本土のドラマも映画もほぼ見ないから、すべてが目新しかったかも。
三国志を読むぐらい。


実家に正月に連れて行くってわりとすごいことだけど、すごいことであることを知らなければ、あまり伝わらないエピソード。その辺の葛藤?もわりと書いてあった。


90年代までの中国の人って素朴だとかまたもやずっと思っていた。
日中友好、文化交流とか商業エンタメが入ってこないレベルの時代。
市場経済を導入した時点で変わっていたのかなー



映画と違うところ
原作では
一軒家は外観も北欧
結婚した女性、英語の通訳


私には日本の郊外の家に見えてしまった。屋根とか・・・




原作の特色
エピソードがほんとうに多種多様だった。でも、この手の本にありがちな要素はぜんぶ、詰め込んだ風にも見えた。各要素のつながりのなさを映画はぜんぶ、つなげて見せた?



どこの誰?
わからなかった。台湾の人なのかな??


キリスト教
今までのことを考えると、かなり反省しているようで、いいことだと思うけど、別に結婚とは関係ないと思った。それにキリスト教は同性愛って容認してないかな?(今はだいたいのグループが容認しているようだ)
ここもよくわからない。ここを映画は変えていることを知った!神様の救済を採用しなかった。自力で乗り越えるにした(ように見えた)。



でも原作で結婚した!、キリスト教だ!と言っても心の中は未練しかないみたいに書いてあった。この原作は主語が1人称の私小説(回想録)



結婚した女性をキリスト教の何かに例えていたけど、そのときは改宗したまでは明らかでなかったな。



結婚なんでするのって思うけど、欧米の映画的にはフツーに受け入れられそうな気がする。そんな映画を見た。フランスなら当然、アリだろうとか・・・ロランス~は結婚して子どももいた、ロランスにも彼女いた。このレベルの気持ちを普通でありって思ったら乗り越えられる。



でも原作のハントンの結婚後の藍宇の方の交友関係がわりといろいろ書いてあったのが受け入れられなかった。だれともつき合わずに、一人でいて、一途に思っていてほしいとか強く思う。




要するにハントンの嫉妬を描きたかったのかも。
立場逆転。相手の気持ちを考えずに勝手な暴挙を行った報い?因果応報。
そんな強いメッセージ性は描かれてはなかったけど。
変わらないでいてほしいはエゴすぎる。調子よすぎ。でも、そう願ってしまう愚かさ。




このひとしかいないのになぜほかのひとに愛情が向けられるのかの謎は、そうしないとやってられないからって思ったりするね。




恋愛とは関係ないけど、銀魂が終わって、バッドエンドして、3ヶ月。別の何かに夢中になってないとやってられない気持ちでいる。
映画で疑問に思っていた藍宇は日本人に見えるは性格かな?真面目、あまり自分の考えていることを言わないとか。無目的に貯金する。浪費しないとか。
ステレオタイプに見たら外からそう見える時代もあったはず。たしか・・・


比喩。それでどういう効果?かっこいい、イケメンだとかよく使われるけど、そうじゃない表現なんで、固定イメージ以外の何かを想像してしまう。



9/21
離婚後の再会のパートのラストはハントンの表情に誠意が見えなかったけど、よく見ると、涙目だったのかなと昨日、見返して思った。私は、この人を疑いの目でずっと見ていたから、なんかいいひとなのか、そうでないのかとか。ゲス野郎みたいなところもあるよね。


最初に言わなかったり、わざわざ聞いたり(許可)は勝手な自分だったために、迷っていたとか、言い出せないとか、いろいろな気持ちが考えられる。ランユーは裏腹にますますそっけない素振りだったね。
そういうのを見せたいシーンだったのかな?



ゲス・原作では特にそうだった!
それでも改心してからの本人回想だから、悔恨の意味でそんなゲスな部分をありのままに赤裸々につづっていたのだろうか?



窓が映し出されるシーン
時間の経過の演出。ジャンプカットっていうのかな?
なぜいいなと思ったのか?いきなり清い印象が画面にキラキラと現れる。なので意表を突かれる。なので、いいなと思った。
清い:けがれがない。さわやかだ。きれいだ。
(わりとそういうのと正反対の関係性であるのでなおさらだし、その前のカットが夜だったし、夜から朝とか単純な意味でない)
で、そのまま時間が経過した窓の絵が初夏みたいだった。キラキラ。こんな写真があるかのような?実際は冬なのに。朝ドラで窓の描写ってほんとうに多い。まぶしいもやってする光を演出する。見ているこっちはまぶしいだけなのに・・・









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